BLOG

何があっても

母は、合格発表の前日までに、むせび泣きを終えていた。

彼女の散り際は、私から見ても、とても美しく

掲示板のある校舎に向かって「私、この大学を受けられて本当に良かった、ありがとう。」と会釈をし、清々しく校門を後にした。

あなたの「自分は父とは違う」という事にもがき苦しむ姿を、幼い頃からずっと見てきた。

そして幾度となく、心引き裂かれてきた。

親の期待に応えなければと必死に頑張る姿を見るのが辛くて、私は見えないところで泣いていた。

中学受験もうまく行かず、縁あった私の母校を卒業したばかりの娘は、今はこの中高を卒業できた事が誇りだと言う。そして愛校心が芽生えた。

そう、与えられた道に、ヒントがある。

6年経過した今となり、本人が誰よりも理解している。

人生はなかなか思うようにいかない。

転んでは立ち上がるの連続だ。

これからは「なんだ。この為に、今までの苦労があったんだ!」と思えるその日まで、目の前にある夢に向かって、頑張ってほしい。

努力が報われる日。それが人より少しだけ先にあるだけ。

母は100万回のエラーを繰り返してきたエラー人間だから、よくわかる。光と影は、セットなんだ…

悔しさは、その人の花を咲かせるための、肥料となる。

人生は、時に様々な選択に迫られる。

彼女が父の反対を押し切って、自分の意志で受験できたこと。

その結果に責任を持てたこと。

友人達の合格を、心から祝福できる人間になれたこと。

痛みのわかる人間になったこと。

これは社会に繋がる大きな一歩であり、成長である。

母は我が子の幸せを、心から願うものだ。

大輪の花が咲く、その日まで🌸

本当に、よく頑張りました。

明日で試験は終了だね。

あなたと共に過ごし、成長してきた時間が、私の財産です。

何があっても、愛してる。

ありがとう。

合格発表の翌日に出た虹の色は、忘れない

13 Mar , Wed , 2019